窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

ウエスものがたり

リサイクルウエスの環境優位性

ウエスものがたり【最終回】「リユースの力、エコソフィーの力」で、追加の資源投入を極力排したリサイクルウエスの環境優位性についてお話ししましたが、この度、社団法人 産業環境管理協会が行ったLCA調査によりますと、上のグラフのように、レンタルウエ…

ウエスものがたり【最終回】リユースの力、エコソフィーの力

上の表をご覧ください。これは経済産業省が2003年に行なった『繊維製品のLCA調査報告書』よりウエスを新しい綿布をつかって生産した場合とぼろ(古布)をリユースして生産した場合のエネルギー消費量をCO2量に変換した比較です。木綿というと天然素材=環境…

ウエスものがたり【第九回】ぼろウエスの今日的意義

第二回でお話ししましたが、ここでもう一度ウエスを作るのに何故ぼろ、つまり使い古した布を使うのかについておさらいしましょう。木綿は何度も洗濯を重ねると脂分が抜け、繊維の表面も程よく荒れて水や油を良く吸い取るようになります、つまり良く使われた…

ウエスものがたり【第八回】ウエスができるまで-包装

ようやくウエスの包装です。包装は先ほど計量のときに平らに伸ばして積み重ねたウエスを二つ折りにし、ビニール袋に詰めます。こうすることでウエスを使うとき一枚一枚取り出しやすくなるのです。包装されたウエスは一袋2kgあり、5袋つまり10kgを一単位…

ウエスものがたり【第七回】ウエスができるまで-品質検査

たかがウエス、されどウエス。ウエスは製品として出荷される前に何度も何度も徹底して検査が行なわれます。今日この記事を読まれることでウエスがただの切れ端ではない、立派な工業製品であるということがお分かりいただけると思います。ではその検査工程を…

ウエスものがたり【第六回】ウエスができるまで-裁断作業

ウエス原料が選び出されたら、次にそれらを裁断します。かつて裁断には剃刀や鎌が使われていましたが、高度成長期ごろから写真のような電動裁断機が使われるようになりました。このウエス用裁断機は日本で発明され、現在では世界中でこの形の裁断機が使われ…

ウエスものがたり【第五回】ウエスができるまで-選別作業

ウエスは大抵の場合一般の家庭から回収された衣料の中からウエスに適したものを選び出して作られます。選び出されるのは一言でいえば「綿素材」ということになりますが、具体的な衣料の種類で申し上げますと、Tシャツ、肌着、シーツ、Yシャツ、ブラウス、ポ…

ウエスものがたり【第四回】ウエスの種類

さて、前回まではウエスという産業がどのようにして興ってきたのかについてお話してきました。これからはウエスというものが実際どのようなものなのか、どのようにして作られるのかなど珍しいウエスの製造過程についてお話していきたいと思います。ウエスを…

ウエスものがたり 【第三回】日本の主要輸出品目だったウエス

一方、開国したばかりの日本に大量の綿布があることに気づいた西欧諸国はきっと驚いたことでしょう。われわれ日本人は木綿というと何か庶民的な、安いものというイメージを持っています。例えば徳川家光が慶安2年(1649年)に出したとされる、俗にいう「慶安…

ウエスものがたり 【第二回】日本文化が生み出したウエス

さて、ウエスは一般にぼろ、つまり使い古した衣料から作られます。何故わざわざ使い古した布を使うのかといいますと、その方が油をよく吸う良質の拭き物になるからです。ウエスは木綿布が中心ですが、新品の木綿は繊維に脂分を含んでおり、水や油の吸い取り…

ウエスものがたり 【第一回】ウエスの由来

主に工場などで油ふきなどに使われる雑巾をウエスといいます。ウエスという一風変わった名前は、英語でくずやぼろを意味する”Waste”が訛ってできたものだといわれています。しかし日本には昔から「雑巾」や「布巾」という呼び名があるのに何故「ウエス」など…